コーヒーの味は9割方豆の質で決まります。
農産物であるコーヒー豆は産地によって味が異なるから銘柄があるのだし、もっと言えば同じ産地でも育て方(農園)によって味が違います。味の9割は豆が決めるのです。例えば有名なモカなら芳醇な香りと強いな酸味となります。
味を決めるもうひとつの要素は焙煎です。豆に合った焙煎度合いがあるので、そこに丁寧に合わせられるかどうかが決め手になるのです。
では、その豆を誰が淹れても同じ味になるのでしょうか?否です。
もちろん抽出技術の良し悪しもあるでしょうが、そこには珈琲を淹れる人のの主観が入ると思っています。
僕は街の珈琲店で働いているバリスタさんはそのほとんどが珈琲の良さを最大限に引き出す技術は持っていると信じていますし、バリスタさんはいつも美味しい珈琲を作ろうと作業をします。しかし、そこに入ってくる『美味しい』は作り手、バリスタにとっての『美味しい』となるわけです。
僕の場合、コクの強い味よりも柔らかい味を好むので自然、僕の作る珈琲はそんな味が多い、というわけです。
さて、美味しい珈琲を飲みたいと思ったら珈琲の美味しい店を探せば良いわけですが、時間と手間が掛かります。運悪く好みに合わない珈琲だった場合は寂しくもなります。でしたらやはり自分で珈琲を作ってみるのはいかがでしょうか?淹れるのが自分であれば自分にとって美味しい珈琲が作れますよね。(こんなことを書いてしまうと僕の需要が無くなってしまいます。)
ここまで書いてみて珈琲と音楽の共通性が気になりました。
作曲者=農園
曲を作るのはここである。どんな曲を作るのか、その曲がどんな世界を表現するのかを決めるのは当然ながら作曲者です。
演奏者=バリスタさん
演奏者はできるだけ楽譜の通りに演奏しようとします。演奏技術の良し悪しもあるでしょう。しかし、例えばピアノの場合、誰が弾いても同じ音が出る楽器にも関わらずピアニストによってまったくと言って良いほどその表現は異なりますね。でも、奏でている曲は同じ。
あれ?大事な焙煎師さんは?
指揮者(マエストロ)ですかね。