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焙煎による水分量とカフェイン量について

前回、水分量の変化をするというところまでお伝えしましたが、これによって何がどう変わるのかを説明していきます。

 

深煎りは水分量が多く、浅煎りは水分量が少ないと説明しましたが、水分量が減ることによって、コーヒー豆の中に空隙(小さい穴)が出来ていきます。

空隙が出来ることによってコーヒー豆はスポンジのような機能を持ち抽出に影響が出てきます。

 

また、水分が多い浅煎りは空隙も少なく一粒あたりの質量が大きいです。

レシピを作る際に、ブリュー率(お湯と豆の比率)を決めていきますが、深煎りと浅煎りでは一粒あたりの重さが違うので、例えば同じ量の豆を使うとしても、水分量の少ない深煎りの方が粒の数は多くなります。

 

ここでカフェインの話になるのですが、コーヒー豆を焼く前の生豆にはカフェインがとても多く、熱を入れていくとカフェインが飛んで少なくなっていきます。

なので、浅煎りの方がカフェインが多く、深煎りの方がカフェインが少ないです。

ただし、同じレシピで抽出した場合は、質量が大きい浅煎りの方が使う粒の数が少ないので、カフェイン量としては深煎りと比べてもほぼ変わらないと言われています。

 

水分量の話に戻りますが、数分量が少ない深煎りの方が空隙が多くスポンジのような構造になっているので、蒸らしをした際にも深煎りは自然と全体にお湯が行き渡ります。

逆に浅煎りはしっかりと全体にお湯をかけるなり、スプーンで混ぜたりドリッパーをクルクルと回したりしないとなかなか全体が蒸れてくれないということもあります。

 

味の出かたとしても、空隙が多い深煎りは、浅煎りに比べて表面性が大きいので、成分も溶けやすいということがあります。

なので、深煎りは浅煎りに比べて湯温を下げて抽出することが多いです。

豆によりますが、抽出時間も深煎りの方が若干早くなるような傾向にあるように感じます。