珈琲豆は新鮮な程美味しい。大筋で間違いではありません。珈琲豆も農産物で日が経つ程劣化もします。劣化した豆で淹れるコーヒーは後味の悪い酸味が強く風味が劣ります。
しかし、焙煎直後の豆で淹れる珈琲は香りはとても強く、味わいの主張も強いため、全体的にカドが立った珈琲になってしまうのです。イベントや珈琲教室をやる時には強い香りと、どこまでも膨らむ見た目で皆さんの五感を刺激します。
まろやかな味わいの珈琲を楽しむためのエイジング(熟成)
珈琲豆は焙煎から4〜6日ほど熟成させると味のカドが取れて少し全体がまろやかになります。一泊置いたカレーの味が纏まるのに似ています。これが珈琲豆のエイジング(熟成)になります。実はこのくらいが飲み頃の美味しい珈琲が作りやすくなるのです。
劣化に抵抗するアンチエイジング(保存)
いつまでも熟成させればどんどん美味しくなるのかと言えばもちろんそんなことはございません。一定の期間を過ぎれば劣化が進みます。酸化が味わいに勝ってしまったら台無しですね。アンチエイジング(保存)するには冷蔵庫を活用しましょう。焙煎から使うまでに日にちがある場合は最初から冷蔵庫での保存をお薦めします。エイジングとアンチエイジングを同時にする訳です。更に余って使い切れない場合は冷凍すれば長持ちします。冷凍した場合には使う2~3時間前に常温に戻しておきます。使う直前まで冷凍のままですとお湯の温度が下がり過ぎてしまう恐れがあります。
機会がありましたら程良くエイジングされた珈琲を試してみてもらえると幸いです。