昔、食べた釜の飯

久しぶりに以前働いていた珈琲店に顔を出しました。まあ、20年位前の話なので当然知ってる顔はおらず、ただの客として訪問です。

お店の内装は以前のまま、しかも綺麗に維持されていて嬉しく思い。ただ、メニューを見せて頂き少しがっかりしました。それは珈琲のメニューが格段に少なくなってしまっていたこと。サードウェーブと呼ばれるコーヒーブームが定着した昨今ですが、私が在籍していた頃は『親父』と呼んでいた社長が生産地に赴き、農園と交渉して指定した栽培方法、精製での生産をお願いしてオリジナルブランドの銘柄に力を注いで、コーヒー豆毎の味の違いを全面に押し出していたのです。もちろんその主要な3つの銘柄は残っているのですが、それ以外のモカ、キリマンジャロ、マンデリン、ブルーマウンテン等のいわゆるストレートコーヒーはメニューから消失。やはりコーヒー専門店らしく珈琲についてもっと屁理屈をこねてほしいなと。抽出方法はドリップからサイフォンに換わっていましたが、私自身はサイフォンをほとんど扱っていないのであまり多くの事は言えません。ただ、担当者によって味の違いは少なくなるかもしれませんね。

コーヒー豆も購入しましたが、欠点豆が多いのと、豆が小粒なのは農園が代わったのか豆の生育が悪いシーズンだったのでしょうか?

 

陰干し珈琲

(これを書くとどこのお店か分かる人には分かる。)

食べた感想はブラジルのコーヒーらしく香ばしい香りが鼻に広がります。フルーティーな酸味はほぼ無し。最近購入する機会が増えたスペシャリティコーヒー(品評会でカップテストを受けて好評価を受けた銘柄)と比べるとクリアな風味が足りずやや雑味感を感じましたが、コーヒーに抽出するとその雑味感はほとんど主張しませんでした。この辺りはさすがです。更にハンドピックをする事でだいぶ解消されます。(本当は焙煎する前に取り除いて欲しい。)

やや悪態をついてしまいましたが、古巣が嫌いとか悪意があってとかでは無いので何かと誤解を招いてしまわないかと心配です。いや、寧ろ大好きなお店なのですから。縁が無く離れてしまいましたが、私を育ててくれた大切なお店であることに変わり無いのですし、なにより訪問中ほとんど席が埋まっていた事が喫茶店としての評価なのだと思うのです。